ピアの広場

2005年から書いている「 精神障害と共に生きていく」ブログです。

「東京圏に住む」2.

2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)騒動に加えて、今月からの大雨災害発生と大変な事になってしまった。

今回は「新型コロナウイルス感染症」と「九州豪雨災害」にも触れながら「東京圏に住むを」考えた。今の私になる経緯も書いたので少し長くなってしまった。

2020年7月13日17時57分更新

2020年7月14日10時39分更新

前回の「東京圏に住む」はこちら

piano-hiroba.hatenablog.com

新型コロナウイルス感染症と大雨災害

昨日の東京都での新型コロナウイルス新規感染者は、4日続けて200名を超え、世界全体では23万人に上る。第2波の懸念が高まっている。日本での犠牲者は1000人に迫る勢いだ。

今月に入って九州北部の記録的大豪雨でコロナ禍に加えて水害が発生。「大雨特別警報」が出され、「命のを守る行動を取るように」と報道されている。3つの蜜が出来ないようにしながらの避難所生活は過酷さは察するに余りある。

この水害で、昨日までに70名近くの方が亡くなりっている。被災地へのボランティアについても、新型コロナウイルス感染症防止策のため、他の地域からの受け入れを止めている。

令和2年7月豪雨 - Wikipedia

ベッドタウンエリア

私の住まいは東京都と埼玉県の境のベッドタウン。要するにドーナツ化現象都心部からの人口流出先の場所だ。昼間人口と夜間人口の格差が激しい。

東京都全体の人口が約1,400万人に対して、多摩地域の合計人口は約420万人である。

ja.wikipedia.org

地域に住まう「高齢者・育児・障害者」等の生活に差し障りのある問題を慢性的に抱えているのだ。都心部に働きに行く人以外も大勢の居るが、皆が働ける環境は残念ながら整っていない。

障害者に関係する特例子会社も地域にはあるが、「特定の障害者のみ採用」となっている。

都内のシルバー人材センターを運営している財団法人に電話をかけて「高齢者と障害者の組み合わせで仕事が出来る場所」について尋ねたが、現状では無いそうだ。

市のサイトから同様の事を尋ねた。役所の福祉サービス課・障害福祉課の両課長との面談の機会を頂戴できた。

  • 農地を持っている人も、商店街の人も後継者難を抱えているが、人を雇う余裕は無い。橋渡しは今後の課題として考えている。
  • 現職の市長が、3期目からの方針に「住民が元気な街」という方針が出ている。

といった趣旨の説明があった。「生々しい政治というモノ」が、突然目の前に現れた気持ちになった。

「張り合いのある人生を送りたいと思っても、その場所が無い」という事はベッドタウンに限った事では無いが、人口密度の高い東京圏ではその影響は色濃く出てしまう。

怠け病と言われた時代

私は1997年に精神疾患を発症してからも、複数の会社で正社員として働いた。

採用されては病状の悪化による休職→退職という状態を繰り返していた。当時はマイホームもあり35年先まで払う住宅ローンも抱えていた。

仕事に就ける状態では無くなってからも「怠け病」と言われた時代だった。

その後、離婚してマイホームを含めた財産・家族を失った。

今は大変ながらも、同じ障害を抱える妻と出会い10年以上経った。社会の精神障害者への見方も比較的柔らかく感じられる。

仕事が無い

発症してからも約8年はそれなりに会社員をしていたが、会社組織から離れて再起を目指すのに、多摩地区はとても不便な場所である事に気付いた。

「一番高い建物」が集合住宅だったりするくらいだから、地元で働く場所が極端に少ない。公共交通機関での通勤で過呼吸状態になってしまう事が頻繁にある私にとっては、居住地域によるハンデキャップは大きかった。

  1. 都心部に行かずに働ける地元企業は、健常者にも人気。
  2. 東京都なので他県よりも最低賃金が高いので、他県からも人が来てしまう。
  3. 売店の店員の仕事などは、上記の方々で埋まってしまう。
  4. 当時は精神障害者に対しての社会的な認識が差別的だった。(現状でも不足だ)
  5. 2003年からの障害者自立支援法によって三障害一元化された事で「目に見えない障害者」はとても微妙な状態に置かれた。
  6. 一時特例子会社で委託訓練の当事者講師という職にも就いた。
    同僚の当事者講師がしていた「受講生つぶし」を会社に訴えた結果、部署異動と遠距離通勤で通勤困難状態になった。
  7. 精神障害者の当事者グループで働いた事もあったが、利益の一部が事務局長個人の飲酒代になっていた事が発覚し解散。
  8. ワンストップ福祉を目指す一般社団法人で働いたが、私の受けている障害者年金や社会保障手当を「羨ましい」と社長・理事からいわれ、不信感と疑問を感じて辞める事態になった。

6番目の時が一番辛かった。同僚だった当事者講師の「受講生つぶし」の内容は、訓練期間の3ヶ月を頑張ってきた受講生さんに(女性限定で毎回一人だけ)対して「お前にはそんな実力無い!」等と、打ち上げ会の酒に酔った勢いで言っていたのだ。言われた受講生さんは、折角つかんだ面接のチャンスを自信をなくして辞退する。

幸か不幸か、私はこんな事態を見過ごせる性格では無いのだ。

珍事発生

この件で仕方なく出した「私の退職願」を持った上司が先に退職、人事担当に提出されていなかった。それならと思い、退職願の取り下げを相談したがかなわず。という珍事が起きた。後にハローワークの求職カード作成時に経緯説明が必要なほどの異常事態だった。法的にもOutっぽい案件だったが、そんな会社に居たいのか?

「後悔を 先に立たせて歩いてみれば 杖をついたり転んだり」ままならないモノだ。

「働かない生き方」を提案される

こんな経験をしながらも就労に挑戦していたが、相談先から「働かない生き方もありますよ」と言われるようになった。社会保障制度の中で暮らすと言う事だ。

しかし詳細、事情をご存じ無い方々の目は厳しい。

昨今SNS等でも「鬱なんて、言い訳。出来る事を探せ・・・」「働かないモノは・・・」と書かれる事は多い。

仰る事は正しい。「では貴方の会社で、私を雇ってください」と言いたくなる。

しかし、私も「政治家は・・・」「マスゴミが・・・」等と偏見があるのだから、何も言う資格は無いのだ。

まとめと次回予告

COVID-19が新たな局面を迎える中で、日本医療組合連合会のアンケートでは加盟医療機関の30%が夏期賞与の減額と報道された。特に日本女子医科大学での夏期賞与全額カットでは「数百人の退職者予定者が出る事態」になりそうだ。

社会的にもコロナ禍→ウィズコロナ生活にシフトし始めた。テレワークを継続していく企業も出始め、居住地域への考え方が変っていくかもしれない。

働き方が多様化してくれれば、私にも出来る仕事が増える可能性は上がるが、5月の統計で完全失業者が198万人と4ヶ月連続増加中。。。

全くもって立つ瀬が無い。

立つ瀬が無いのに、腹ばかり立つのは何故なんだろう。。。(^_^;

次回は「生活圏によって生じる障害」「社会的弱者」について書こうと思う。

 

数値に関しては、分かりやすくする為に所謂「丸めた数字」にしています。

お気づきの点が御座いましたら、コメントにてお知らせください。