今の障害者雇用は間違っているとは言い切れないものの、受け皿が偏っている気がします。
私のように「身体と精神のバランス」を崩して障害になっている人にとっては、心身をバランスよく使う仕事の方が良いのです。
また、ゴールが明確になっていない事務職よりも、一般住宅での片付け作業や空き家・空き地の草刈り等のゴールが明確にある方が精神的に良い状態を保てます。何より自分の仕事の成果がその日の仕事終わりにハッキリとわかる点も重要だと感じています。
1つのチームで作業する場合はコミュニケーション力も鍛えられます。安全確保の為に、周囲に気を配ることも重要になります。
片付け作業等は、荷物を如何に効率良く詰め込み、搬出するかを考えなければなりません。
持ち帰ったものを、廃棄物・リサイクル・有価物として専門業者に買い取ってもらうもの等に仕分するのも頭を使います。
そうして、心身をバランスよく使い、バランスよく疲労させることが、私にとっての理想の仕事なのです。
ところが、現在の障害者雇用は分かりやすい身体障害者を前提に「事務職」が多いです。
もう一歩住み込んで考えると、障害者枠でなくとも「出来る仕事で稼ぐ」事が当たり前にならないと、この先の障害者の自立には困難が待っていると感じます。
今年の漢字に「税」が選ばれたようですが、国家が税を課すのならば、それを支払える「仕事の提供」も国家のやるべき事だと強く感じます。