ピアの広場

2005年から書いている「 精神障害と共に生きていく」ブログです。

キーウの精神障害者施設って。

◆気になる記事を見つけた。

www.afpbb.com

14枚の写真を見る事が出来る。一応東京都に住んでいるのだが「精神障害者施設」と言うモノに見当がない。

あるとすれば「入院設備のある精神科病院」「作業所や就労移行支援」「支援センター」

写真を見る限り、生活の場の様に見える。閉鎖的な施設かどうかは不明だが「閉鎖病棟」とは違う雰囲気。

戦時下で職員の皆さんがどれ程のご苦労をされているかは、察するに余りある。

一方の患者さん。散歩をしたり、外出もできてる様に見える。

◆私の住んでいる地域で自立生活が困難になると「精神科へ入院」となるが、その殆どがプライバシーの守られない閉鎖病棟で私立病院。経済的に裕福な患者さんは差額ベッド代を払えば、少しはマシな環境で生活できる。

10年くらい前の国立精神神経センターは、解放病棟もあり、そこから通勤・通学している人もいたほど。

一昨年、入院した時は解放病棟ではあったモノの、景色の見え方・窓側か廊下側かでもベッドの料金が違っていた。

◆ところで、社会のバリアフリー化が進んで、街中でも車椅子の障害者を昔よりも多く見かける様になった。身体の障害を持つ方も、その障害を受容して自立した生活が出来る様になるまで、憂鬱な気分に苛まれたりされた事は想像できる。

健常者と言われる「普通の人」達も程度の差はあれ精神的に疲れてしまうこともあるはずだ。

私自身、精神疾患に罹ってしまう事は考えていなかったし、それが治癒せずに障害状態になってしまうとは想像もできなかった。

◆心とは医師にも本人にも見えない。「心が痛い」と言って胸に手を当てる方が居られる。気持ちはすっごく理解できる。ただ、そこいら辺にあるのは「心臓・肺」と言う臓器か「肋骨」だ。勿論、本当にその部位に痛みがあるなら一刻も早く総合病院での検査をお勧めする。

「心=精神」は臓器でも骨格や筋肉でもない。物体として存在しないから、治療も受容も人に説明することも、厄介なのだ。

精神障害者と一口に言っても、その症状は「グラデーション状態」だ。その根拠は、同じ障害名でも人によって「処方箋の内容」が完全一致する人は殆ど皆無だからだ。

◆「普通の人」は憂鬱だと言って、仕事や学校を休む事は少ないだろう。精神障害者は休まなくてはならないほど酷い状態なのだ。

同じ精神障害者でも、見て分かる精神障害者もいれば、会話を交わしていても、それとわからない人もいる。そう言ったことも、現代日本では理解されていない気がする。

◆今後はもっと、精神障害者のことを知ってもらう機会が増えなくてはならない。加えて「普通の人」との対話の機会も多く持つべきだと強く感じる。